外壁塗装を依頼するときは、見積り書の詳細をよく確認することが大切です。見積り書の内容によっては、合計金額がまったく異なります。もし確認をおこなわずに依頼をしてしまうと、高額な追加料金がかかったり、思ったような工事ができなかったりしてしまうのです。

こちらのコラムでは、外壁塗装の予算や内訳、費用に違いが出る理由などについてご紹介していきます。見積り書を確認するときには、ぜひ参考にしてみてください。

外壁塗装の予算はいくらかかる?

外壁塗装の予算は、おおよそ60~120万円だといわれています。またその中でも平均的には、80~100万円であるケースが多いです。

外壁塗装の費用は、ご家庭の状況によって大きく変わってきます。費用が変わる条件のうちのひとつが、「敷地の広さ」です。外壁塗装は、塗装に使う道具や準備にかかる料金などの基本的な料金以外に、敷地の広さに応じた料金がかかってきます。

一般的な家だといわれる30坪から40坪のご自宅を外壁塗装した場合だと、かかってくる費用は100万円前後です。少し小さめの20坪程度のご自宅では80万円前後ですが、40坪ほどのご自宅だと、安くても120万円ほどかかるようです。

外壁塗装にかかる費用の内訳

「塗装でなぜそこまで費用がかかるのだろう」と疑問に思う方も少なくないでしょう。そこで、外壁塗装にかかる費用の内訳をご紹介します。

【外壁塗装の内訳】
■利益:3割
■塗料代:2割
■足場の費用:2割
■施工費:3割

意外に高額なのが、塗料代です。しかし塗料は専用のものを使っているため、塗料だけで30万円/30坪ほどかかることも珍しくはありません。

また、外壁の上部まで作業をするために必要な足場に、2割ほどの費用がかかります。外壁塗装は高所で作業をするため、安定した足場が必要です。粗雑な足場を作ると作業員に命の危険があるため、しっかりとした足場を作るようにしているのです。

また施工費は、業者が工事をするときにかかる費用をあらわしています。工事をするときにはネットや高圧洗浄、養生なども必要になります。これらの費用も合わせて、全体の3割ほどになってきます。

外壁塗装の面積を計算する方法

「自宅を塗装したとき、どれくらいの費用がかかるのかを予想したい」という方も多いかもしれません。費用を知るためには、塗装する外壁の面積を計算する必要があります。

外壁の面積(平方メートル)は、「敷地の広さ(坪数)×3.3×係数」で簡易的に算出することができます。30坪のご自宅であれば、約100平方メートル、40坪のご自宅であれば、約130平方メートルが、平方メートル単位の面積にあたります。

しかし、実際には建物のかたちの都合などによって、計算よりもやや面積が広くなることが多いです。そこでかけるのが、係数です。この係数は、一般的な家であれば1.1倍~1.4倍程度であることが多いでしょう。

例:係数1.3の場合
30坪のご自宅:約100平方メートル×1.3=約128平方メートル
40坪のご自宅:約130平方メートル×1.3=約169平方メートル

この外壁面積は大まかな推測なので正確とは限りませんが、大まかな面積は把握することができます。なお、複雑な形状の場合は1.7倍ほどまで大きくなることもあるため、注意しておきましょう。

外壁塗装の見積り金額に差が出る理由

外壁塗装にかかる見積り金額は、ご家庭によって大きく差が出ます。たとえ同じ敷地面積のご家庭であっても、費用に何十万円もの差が出ることもあるのです。そのため外壁塗装をいきなり依頼するのではなく、見積り金額に差が出る理由を知っておくことが大切です。

とくに見積りの金額で差が出やすいものを、4点ピックアップしました。それぞれについて確認していきましょう。

1.使用している塗料

塗料にかかる費用は非常に高いです。また塗料には種類があり、どれを選ぶのかによっても、大きく差が出てきます。

塗料には「アクリル・フッ素・シリコン・ウレタン・ラジカル」などの種類があります。安いシリコンの塗料のものであれば、30坪のご自宅で30万円程度の塗料費用になるでしょう。しかしフッ素などの高額な塗料を使用すれば、60万円ほどかかってしまうこともあります。選ぶ塗料によって、30万円以上の差が出てくることもあるのです。

もちろん費用が変わるのと同時に、それぞれの耐用年数なども異なります。フッ素は20年ほどもつことが多いですが、シリコンは10年程度でしかもたないことがあります。耐久性も考慮したうえで、選ぶことも大事でしょう。

2.築年数の長さ

築年数の長いご自宅であると、費用も大きくなりやすい傾向があります。外壁塗装では、ダメージの受けている外壁を塗装していきます。そのため建てられて新しい家であれば、ダメージを受けている箇所も少なく、塗装する場所も少ないため安くすみやすいです。

しかし築年数の長いご自宅だと、あらゆるところを塗装していかなければなりません。そのため、同じ敷地面積の自宅を外壁塗装しても、築年数によって倍近くまで費用が変わることがあるのです。

3.建物の階数や構造

外装塗装の費用は、塗装をした面積に応じて変わってきます。そのため塗る面積が広ければ広いほど費用も高くなり、面積が狭いほど費用は低くなる傾向があります。

こうした塗る面積は、建物の敷地の広さだけでなく、建物の階数や構造によっても増減してきます。建物が2階立てであれば、1階立ての家よりも倍近くもの面積を塗ることになります。また建物の構造が長方形なものでなく、複雑に入り組んでいるようなかたちでできていれば、その分だけ塗る面積は増えてしまいます。

そのため、建物の階数や構造によっては、一般的な費用の相場よりも高額な依頼費用になってしまうことがあります。注意をしておきましょう。

詳しくは見積り書の内容を確認しよう!

簡単に外壁面積を計算することはできますが、建物の築年数や構造も考慮して計算をおこなうのは複雑になるので、なかなか費用の見当をつけるのは難しいものです。

そんなときに便利なのが、見積り書です。見積り書では、外壁塗装をおこなう業者が大体の費用を算出してくれます。

しかし、見積り書もしっかりと確認をしなければ、「思っていた金額と違う……」という事態になりかねません。そんな事態を防ぐためにも、以下のポイントを意識しながら見積り書をチェックしましょう。

■塗料に注意をする
外壁塗装の費用の2割を占めるともいわれる塗料には、十分に注意をしてみておくようにしましょう。塗料にはさまざまな種類があり、それぞれ値段が異なってきます。上記でご紹介したような「塗料の種類」によっても値段が変わりますが、他にもメーカーや使用缶数によっても変わってきます。

メーカー名や使用缶数などが詳しく書かれていないと、品質の低下に繋がったり、費用が高額になったりしてしまいます。そのため、塗料に関する項目は念入りに確認をしましょう。

■表記方法に注意をする
見積り内の、平方メートルや数量などの表記が、あいまいなものになっていないかを確認することが大切です。見積りといっても、業者によってどこまで細かく内訳や計測をしているのかは異なってきます。そのため業者によっては、最低限の金額しか見積もっていないケースもあるのです。

もし「外壁塗装をしてもらったけれど、塗装をしてほしい箇所がされていなかった」ということがあれば、追加費用を払って塗装をしてもらうことになるでしょう。想定していない事態を避けるためにも、事前に表記には注意をしておくことが大切です。

外壁塗装でリフォームするときの流れ

外壁塗装は、意外に時間を要します。プライベートの予定との兼ね合いを考えるためにも、リフォームの流れを知っておくと安心でしょう。リフォームはおおよそ10日間ほどかけて、8つの工程をこなしていきます。それぞれについて確認をしていきましょう。

工程1:近所の方へのご挨拶
外壁塗装は、近隣住民の方にも関係してくる工事です。足場の組み立てによる騒音や塗料のニオイによって、気分を害されてしまう住民のかたもいるのです。そのため、初日はまず近隣の方へのご挨拶から始める業者もいます。またご自身でも、粗品などを持って挨拶回りにうかがうと、近隣トラブルの防止ができるでしょう。

工程2:足場の組み立て
2日目は、外壁塗装をおこなうための足場の組み立てをおこないます。足場は塗装をおこなうときの命綱となるため、一日掛かりで作業をおこないます。足場の組み立て方法は業者によって異なるため、依頼をしたところによっては2~3日ほどかかるケースがあることも覚えておきましょう。

工程3:洗浄
みっつ目の工程は、洗浄です。この洗浄では高圧洗浄によって、壁に付着している汚れやほこりなどをとっていきます。汚れやほこりなどの異物をきれいに洗い流すことで、塗料のもちがよくなるのです。乾燥をさせる必要があるので、長いときでは3日ほど要することもあるようです。

工程4:下地処理
劣化をしている部分を補修して、壁をきれいに整えるような作業が、この下地処理です。この下地処理をすることで、塗料をきれいに塗ることができます。下地処理にかかる時間はご家庭ごとに異なり、ひび割れやサビなどの補修をする箇所が多いようであれば、数日間かかることがあります。

工程5:養生
養生とは、塗装をしないような箇所をビニールなどで保護する作業のことです。この養生の後は、いよいよ塗装に入っていきます。塗装によって窓や扉などをよごさないようにするためにも、一日ほど使って事前に保護をしておきます。

工程6:塗装
下準備が終わったら、いよいよ塗装をしていきます。塗装は「下塗り・中塗り・上塗り」に分けて、大体3~4日ほどかけておこなわれます。下塗りは、塗料が壁にしっかりと付着するように、のり付けのような役割を果たします。

下塗りが終わったら中塗りと上塗りの作業で、塗料を塗っていきます。また、途中ではムラなどがないかを確認するために、点検もおこないます。

工程7:点検
塗装がひと通り完了したら、最終点検をおこないます。この点検には一日かかることが多いようです。点検では塗り残しの有無などを確認して、必要に応じては手直しをしていきます。点検と手直しが終わったら、外壁塗装の作業は完了です。

工程8:後片付け・ご挨拶
これまでの作業が完了したら、あとは後片付けとご挨拶をして終わりです。後片付けでは、これまで組み立てた足場を解体したり、清掃の作業をおこなったりします。

信頼できる外壁塗装業者を選ぶポイント

ポイント1.要望をきちんと聞いてくれている

納得のできない施工になってしまう原因は、やはり「思い通りの仕上がりにならなかった」という点が多いでしょう。工事内容が思い通りにいかない背景には、業者が依頼主の要望をしっかりとくみ取ってくれるかが関係しています。

要望をくみ取ってくれる業者であれば、事前に丁寧なヒアリングをおこなって、希望なども聞いてくれます。しかし粗雑な業者だと、施工イメージがあいまいな状態で作業をしてしまうので、希望とズレた仕上がりになってしまうのです。そのため、要望をしっかりと聞いてくれる業者へ依頼をすることが大切でしょう。

ポイント2.アフターフォローをしてくれる

業者によって、アフターフォローの内容はさまざまです。アフターフォローがしっかりしている業者へ依頼をすれば、工事内容や使用した塗料に問題があったことが発覚しても、しっかりと修繕の作業をしてくれるでしょう。とはいえ業者によって内容や適用期間は異なるため、いろんな業者を比較してみることをおすすめします。

ポイント3.見積り書の内容・説明が分かりやすい

上記でもご紹介したように、業者によって見積り書の内容や説明は異なってきます。そのためわかりやすい見積り書でないと「思っていた内容と見積りの内容が違った」という事態になって、納得のいく外壁塗装ができないかもしれません。工事の内容や料金のトラブルを防ぐためにも、見積り書は十分に確認をしておきましょう。

外壁塗装業者を探す方法

外壁塗装業者はたくさんあるので、いざ依頼をしようと思っても、選定に悩んでしまうかもしれません。

外壁塗装業者を探す方法は、おもに3種類あります。ひとつは、知人から紹介をしてもらう方法です。知人からの紹介であれば、比較的信頼性も高く、体験談も聞くことができます。

しかし、知人全員が外壁塗装をおこなっているとは限らないので、情報不足に悩んでしまうこともあるかもしれません。そのようなときはふたつ目の、インターネットに掲載されている口コミを参考にする、という手段もあります。

インターネットにはたくさんの人の口コミがあります。そのためたくさんの情報を収集することができますが、主観的な意見も含まれるので、あくまで参考程度にとどめることが大切でしょう。

そこでおすすめなのが、みっつ目の「一括見積りサービス」によって、業者を選定する方法です。このサービスを利用することによって、見積りを比較し、業者を選ぶことができるのです。業者が多数加盟していることが多く、手軽に見積りを出すことができるため、非常に便利なサービスといえるでしょう。

弊社ではこの見積りサービスを、無料でおこなっています。また疑問点などがある場合は、コールセンターへ問い合わせをおこなうと、いつでも相談をして頂くことが可能です。このコールセンターは年中無休なので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

まとめ

外壁塗装の予算は、おおよそ80~100万円ほどです。しかしこの費用は、依頼をするご家庭によって大きく差が出てきます。外壁塗装の費用の2割ほどは塗料代で占められていますが、塗料にはさまざまな種類があります。ものによっては費用が倍近くになることもあるため、事前に確認をしておくことが大切です。

また依頼をする業者によっては、アフターフォローの制度や、見積り書の表記も違います。満足のいく工事をおこなうためにも、これらを確認したうえで、信頼のできる業者を選ぶようにしましょう。

もし業者の選定でお困りであれば、見積りを無料でうけられるサービスが利用できます。優良な業者の見積り費用を無料で比較することが可能です。↓

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